「芸人のクセに作家気取り」

日経新聞夕刊「人間発見」、「芸人・又吉直樹さんが語る「普通とは何か」表現手段としてのお笑い、文学」。4月27日の「「芸人が芥川賞」の偏見」から。

・・・受賞後「芸人のクセに作家気取りですよ」などとテレビ番組で発言されたことがあります。そうした偏見は驚きません。驚いたのは、一部の文学者の反応でした。
性別や年齢や国籍や職業などあらゆる事柄が平等であるべきだと言ってきたのが言論人です。ところが「芸人が小説を書いた」という面だけを切り取って語る文学者がいたのです。失望しました。それは「今の時代、差別はダメです」と形式的に言うのと同じです。差別はいつでもダメに決まっている・・・