連載「公共を創る」執筆状況

定例の、執筆状況報告です。
連載「公共を創る 新たな行政の役割」は、第3章 転換期にある社会 1 日本は大転換期(2)成熟社会の生き方は、に入っています。
「成熟社会の生き方は」は、経済成長を達成し、成熟社会に入った日本が、成熟社会での生き方に転換できていないことを議論します。そこを、大きく3つに分けて書いています。

その1が、豊かさと自由を手に入れた「近代の完成」がもたらす問題です。
豊かさを達成すると、喜びは発散します。そして、心の豊かさは、各人がそれぞれに選び、努力する必要があります。そして、それらは政府が一方的に提供できるものではありません。選択の自由があるということは、自分で選ばなければならないということです。それは負担にもなります。これは、近代後期に入った先進国共通の問題です。連載第51回~第54回です。

その2が、日本に特有な問題です。
憧れていた欧米諸国に肩を並べ、豊かさを達成したと喜びました。それ自体は、喜ばしいことです。ジャパン・アズ・ナンバーワンといわれ、満足しました。しかし、それは間違いでした。
経済以外の問題が残っていたこと、それまでの手法が使えなくなり社会のしくみや国民の意識を変える必要があるのに、そのままを続けました。それらの問題を、雇用と教育で見ます。日本の驚異的発展を支えた日本型雇用と教育が、成熟社会になって大きな問題を抱えることになったのです。
この分の原稿を提出し、ゲラの形になりました。第55回~第59回。これで、10月中旬まで持ちます。

次は、その3です。家族の形やもてあます時間など、成熟社会での私生活の問題を取り上げます。
毎日暑いし、しばらく余裕ができたので、ぼちぼちと考えますわ。素材は、いろいろと集めてあるので。とはいえ、1か月はすぐに経ちます。