先週、提出した「第2章暮らしを支える社会の要素 1公私二元論から、官共業三元論へ」の原稿が、ゲラになりました。
編集長が5回に分割してくださって、連載では第24回(11月7日)から28回(12月19日)になります。これで、一息つくことができます。よく頑張りました。
第2章1では、公共を考えるために、公私の区分や共助(助け合い)を議論してます。
これにあわせて、肝冷斎が、「公共」の言葉の起こりを調べてくれました。
「史記」より「与天下公共」(10月29日の記事)
漢の文帝(在位前180~前157)に仕えた張釈之が、文帝に向かって反論します。
法者天子所与天下公共也。今法如此。而更重之、是法不信於民也。
=法なるものは天子の天下と公共するところなり。今、法はかくの如し。しかるにこれを更重せば、これ、法、民に信じられざらん。
=法というものは天子が、天下万民とともにしているものでございます。いま、法の規定がこうなのです。それなのにそれを変えて重い罰にすれば、法が人民に信用されなくなりましょう。
さすが博学な肝冷斎。勉強になりますね。