小説の読み方

池澤夏樹著『世界文学を読みほどくースタンダールからピンチョンまで(増補版)』(2017年、新潮社)を読みました。この200年の世界の小説10本を、池澤さんが解説します。京都大学での講義を、文章にしたものです。名前は知っている本のほかに、聞いたこともない本も並んでいます。不勉強を恥じます。

私は、小説は読みません。というか、ほかに読みたい本がたくさんあって、とても手が回りません。それに、小説より現実世界の方が奇々怪々で、緊張し想像力を働かせなければならない舞台なので、「間に合っている」のです(苦笑)。司馬遼太郎さんや塩野七生さんは好きですが、小説として読んでいるより、事実を基にしたものの見方として勉強しています。学生の頃は、「赤と黒」や「罪と罰」なども読みましたが、どこまで理解できたやら。

この本を読んで、「なるほどそのように読むのか」と勉強になりました。近代小説って難しいことが分かりました。で、やはり、原著は読まないでしょうね。
当分の間は、読むより書くことに追われます。そして、買って積んである本をどうするかと、書斎と寝室にあふれている本を処分することを考えなければなりません。