森田朗先生が、「会議の政治学」(慈学社出版)を出版されました。「重要な政策決定や利害調整が行われている審議会等の会議で、どのように議論が闘わされ、決定が行われているか」、委員や座長を務められた経験から書かれたものです。索引には、裏方、脅し、落としどころ、顔が立つ、ガス抜き、観測気球、ご説明、P、リーク、などなど興味深い専門用語、日本の行政を知る上で必須の業界用語(?)が並んでいます。
官僚である裏方には「常識」のことで、一般社会では「非常識」な審議会の運営が、解剖されています。いかにムダで非効率なことが行われているか。霞ヶ関勤務の記者の方には、必読の文献でしょう(笑い、失礼)。
審議会は第三者に政策決定を委ねることで、多くの場合政治主導とは対極にあります。省庁改革の時もテーマの一つになりました。小生の担当の一つでした。その時の考えは「中央省庁改革における審議会の整理」月刊『自治研究』(良書普及会)2001年2月号、7月号に書いてあります。ご参考までに。