moro 著『誹謗中傷犯に勝訴しました ~障害児の息子を守るため~』(2021年、竹書房)を読みました。新聞の書評欄に載っていて、気になったので。
障害を持った子どもの母親が筆者です。子どもと同じ小学校の保護者を名乗る加害者が、ネット上で子どもと母親を誹謗中傷します。そして、学校名、子どもの名前を探し当て、保護者たちに誹謗中傷に参加することを誘います。
読んでいて、気分が嫌になります。加害者は匿名をよいことに、他人になりすまし、事実無根のことを書き続けて、被害者を苦しめます。
筆者は訴訟を起こし、書き込んだ加害者を特定し、さらに損害賠償を求めます。加害者は裁判には出廷せず、逆にさまざまな抵抗をします。
世の中では、ほかにもネット上でひどい誹謗中傷が行われているようです。このような本が読まれて、そのような行為に歯止めがかかればよいのですが。
加害者がどのような人で、どのような意図でこのようなことを続けたのかを知りたくなります。加害者は出てこないので、その点は分かりません。
このような書き込みと拡散は、重大な人権侵害と思いますが、刑法や法務省の対応はどのようになっているのでしょうか。