仕事ができる人は「ありがとう」を言える人

日経新聞・私の履歴書、ヘンリー・クラビス・KKR共同創業者兼会長。10月26日の「黄金律」から。

・・・KKRへの入社を希望する候補者を面接する際、私たちはファイナンスについての識見、戦略的な発想、リーダーシップのスキルを超えた能力に注目する。「ライク・アンド・トラスト」を備えているかを見て、人柄の理解に努めている。KKRと文化的に合うかを確認したいのだ。

例えば夕食に連れ出し、ウエーターが食事や飲み物を運ぶ度に心から「ありがとう」と言うかを見る。会社では、面接担当者以外の人にどう接するかも観察する。印象づけたい相手以外の人にどんな態度を取るのかに、本当の人柄がにじみ出るからだ。
傲慢な人は試験に落ちる。人に好かれずフォロワーシップを持たない人は、パフォーマンスと過去の実績がすべてだと勘違いしている。実績は表計算ソフトの上にあるだけではない。知り合いとも、そうでない人たちとも関係を保てる優れた実績が欲しい。

私たちの価値観に由来する。ジョージ(ロバーツ共同創業者)と私は両親から「黄金律」を植え付けられた。「自分がしてもらいたいように、人にもしてあげなさい」。これを実践してほしいのだ・・・