オンライン講演の違和感

2月21日の日経新聞夕刊コラム「あすへの話題」、斎藤真理子さんの「オンライン会議」に、次のような話が載っています。

・・・最初のうちは、オンライン会議に出るだけでへとへとになった。でも徐々に慣れた。3年経ってもいまだに慣れないのは、オンラインの講演などでさんざん話し、会が終了した直後のいたたまれなさだ。
「お疲れ様でしたー」でブツンと切れて、見回せばいつもの自宅、いつもの部屋で一人ぼっち。いい気になって喋った言葉が頭の中でぐるぐる回り、熱をもっている。一人だから言い訳も照れ隠しもできないし、反省会もできない。

講演会やシンポジウムに自宅から参加して話すと、会場で話すのとは全く違う種類の疲れを感じる。移動の時間や控え室、他の参加者やスタッフとの会話などで心の準備をするプロセスがなく、終了後に余韻を分け合う仲間もいない。滑走路のないフライトのようなものなので、離陸も着陸も衝撃が大きいのだ・・・

同感です。私はオンラインや録画での講演は苦手ですが、話すときだけでなく、その前後の「移行時間と空間」がないことも原因だったのですね。控え室での打ち合わせ、そこから会場への入場。そこで「アドレナリンの分泌」と「電圧の上昇」が起きて、気持ちが乗るのです。