「若手官僚の悩み、講義後の質問」の続きです。
たくさん質問をもらったことは、うれしいです。手応えがあるということですから。答えを書きつつ、「このような質問は、職場ではしにくいのだろうな」「近くに相談に乗ってくれる人がいないのかなあ」と思いました。私が仕事で悩んだときに助言してくれたのは、上司ではなく6年から2年年上の先輩でした。
読売新聞の「人生案内」や、朝日新聞土曜別刷りの「悩みのるつぼ」という人生相談投稿欄があります。その回答者になった気分でした。
回答をつくるにあたって、岡本組の組員たち(何かと相談に乗ってもらう元部下たち)に、相談しました。ありがたいことに、私の気づかない点を指摘してくれました。
皆さんはご存じないでしょうが、昔ラジオの人生相談番組に、融紅鸞(とおる こうらん)という、大阪のおばちゃん(?)の回答者がいました。昭和40年代でしょうか。夫婦の悩み事、おおかたはひどい夫についての妻からの相談に、「ほな、別れなはれ」という身も蓋もない決めぜりふを言います。
私も結論を急ぐ方で、それに近い回答を考えるのですが。協力してくれた「岡本組の相談員たち」は、親切でした。「悩んで相談している若手に、もっと親身になって回答すべきです」と忠告をくれました。また、私の回答案に対して「相談者が悩んでいることは、それとは別ではないですか」と、鋭い読みをした助言者も。
中には、次のような指摘をする相談員もいました。
「質問者は、質問内容を電子メールに打っている段階で、自ずと答えのようなものを見い出していることも多いのではないでしょうか。そして、「岡本先輩のような人に聞いていただきたい、分かっていただきたい」という思いと、「岡本先輩に、自分で見い出した答え的なものを後押ししてほしい」ということなのではないでしょうか」
そのような効果があれば、よいですね。