9日の朝日新聞「きょうの論点」は、「教育バウチャー制度の是非」で、ワタミ社長の渡邉美樹さんと志水宏吉阪大教授が意見を述べておられました。私は、バウチャー制度導入論者です。
反対論者である志水教授は、「公立学校では均質な教育が受けることができるが、学校選択制でも学校間の格差を生んでいる。バウチャーを導入すれば格差がどんどん広がる」と主張しておられます。それは裏返せば、公立学校では低いレベルで、均質な教育を行っているということでしょう。
もう一つ、私立学校の存在と、既に都会では学校選択が進んでいるという事実、そして多くの子供が塾に行っているという事実を無視しておられます。ちょっとした金持ちで教育に熱心な家庭は、子供を私学に通わせています。そして、私学は公金投入が少ないため、父兄の負担が大きいのです。塾も同じです。それは、金持ちの子供が良い教育を受けることができるという、格差の固定化を生んでいます。
三位一体改革で義務教育国庫負担金(といっても、公立学校教員国庫負担制度です)が議論になっていたとき、もう3年ほど前になるでしょうか。文科省担当の記者が「文科省職員子弟の通っている学校アンケート」を取ろうとして拒否されたことが、新聞に載ったことがあります。匿名なら個人情報に当たらないのにと、思ったのですが。