市町村職員中央研修所では、研修生に、各講義の評価を求めています。内容について良かったか、知識や考え方が習得できたかなど、科目と講師についての評価です。その評価を基に、内容や講師を入れ替えることなどを検討します。
一流の講師を選んでいるので、それぞれに高い評価が得られますが、高い低いの差が出ます。
そして、全員を満足させることはなかなか難しいのです。同じ研修や講師について、ある人は「難しかった」と評価し、別の人は「やさしかった」と評価します。多くの研修生が高い評価をつけているのに、一部に不満を持つ研修生もいます。
その人の経験や知識、学びたいことに違いがあって、評価に違いが出るようです。集合研修では、仕方がないことでしょう。
私が講義することもあり、それも評価の対象になります。また、自治体の職員研修講師を務める場合で、参加者の評価を送ってもらうこともあります。参加者の反応は話していてわかります。高得点をいただくことも多いのですが、なかなか満点近くにはなりません。一定割合の不満者が出るのです。難しいものです。
評価が高いのは、経験談、特に失敗とそれによって得た教訓とそれを学んで次から修正した話です。
また、一方的な話より、質疑や班別討議が、参加者の満足度が高くなります。質問は、かつては手を上げない参加者が多かったのですが、最近はかなり活発です。一人が質問すると、次々と手が上がります。で、誰も手を上げないときは、こちらから指名することもします。「この人なら、話してくれるだろうな」という人は、講義中にわかります。