大震災から10年ということで、出版物も多いです。ひょうご震災記念21世紀研究機構編『総合検証 東日本大震災からの復興』(2021年、岩波書店)が、多方面から復興を検証しています。
五百旗頭真先生の「復興思想の変容」に始まり、次のような分類で、23の論文が並んでいます。
・巨大地震・津波の衝撃
・原子力災害と福島の復興
・地域のくらしと住宅の復興
・産業・雇用と教育の復興
・復興を支える仕組み
・記憶の伝承と教訓
最後は、飯尾潤先生の「東日本大震災の復興から得られた46の政策提言」と、御厨貴先生の「災後の時代とは何か」で締めくくられています。(インターネットで、目次を見ることができないのが残念です。)
このような多面的な角度から検証ができるのも、それだけさまざまな面から復興に取り組んだから、新しい政策に取り組んだからだと思います。