責任を取る方法

責任を果たすこと、特に失敗してからの責任の取り方について考えています。きっかけは、原発事故です。事故を起こした責任、防げなかった東京電力と国(経済産業省)の責任とは何かです。とんでもないことを起こしてしまった後の、責任をどう果たすか、責任をどう取るかです。また、私自身がこれまで、組織の失敗や不祥事で何度もお詫びをしてきたので、その整理の意味もあります。

「責任」という言葉には、さまざまな意味や使い方があって、そう簡単ではないようです。いくつか本を当たりましたが、しっくりくるものがありません。責任とは何かを論じていて、責任の取り方は書いてありません。哲学者と実務家と関心の違いです。私の問題関心から、ひとまず次のように理解しました。

1 責任には、失敗を起こす前と、失敗した後の2種類がある。また、失敗した後も、事態が進行中と事態が終了した後の2種類があります。
・事前の責任とは、その人や組織が背負っている任務で、その義務を果たすことです。「責任を負う」「責任を果たす」という場合です。
・失敗した際(事態が進行中)の責任は、被害拡大を食い止めること、被害者を助けること、事態を公表することなどです。この場合も、「責任を果たす」と言って良いでしょう。
・事後の責任は、失敗をした場合の後処理です。罪を認め、謝ることです。民事責任や刑事責任に問われます。このほか、原因究明や再発防止策をとることもあります。そして、職を辞する、組織を解体するようなこともあります。
この場合、責任は「責任を問う」「責任を認める」「責任を取る」というように使われます。

(備考)自己責任
「自己責任」という言葉があります。ここで述べているのは、被害者や社会に対する責任ですが、自己責任は、自ら招いた結果を自分で引き受けることです。株取引で損を出した、危険なところに行ってけがをした、努力をしなかったことで楽しい人生を送ることができなかったなどです。
この場合は、他人や社会に損害を与えたというより、自分が損をしたことや、他者からの支援を受けることができない場合です。
これも事前と事後に分けるなら、誠実に生きることで社会に対する責任を果たしていることが、事前の責任です。株取引で損をした(他者には迷惑をかけていない)、楽しい世活を遅れなかったこと(それで社会に迷惑をかけたら自己責任だけではありません)が、事後の責任です。「身から出たさび」「自業自得」です。参考「自己責任の時代
この項続く