カテゴリー別アーカイブ: 慶応大

慶応大

慶應義塾大学、公共政策論第6回目

今日は、慶応大学法学部で公共政策論の第6回目の授業。予定を少し変えて、社会のリスクと公共の役割を続けています。
個人や家族が困ったとき、自助(個人責任)か、親族や地域の人たちが助けるのか(共助)、政府が助けるのか(公助)。共助の一つの方法として、保険もあります。民間保険と公的保険です。歴史は、個人責任から共助、そして公助へと広がってきた歴史です。
他方で、個人のリスクを分類して、それらが社会のリスクと見なされるようになったことを解説しています。体や財産への「暴力的リスク」、健康や環境などのリスク、社会システムが動かなくなるリスク、人とのつながりが欠けるリスクなど、自然災害や暴力以外のリスクがあること、古典的なリスクに加え、新しい社会のリスクが増えていることをお話ししました。
「公共」とは何か。誰が、それを維持し救うのか。視野を広げることで、行政そしてこれまでの公共政策論が狭かったことが見えてきます。

「新しい社会のリスク」については、かつて連載していたのです。それを活用しています。「社会のリスクの変化と行政の役割」。
官僚として、新しい時代の行政の役割を考え続けてきました。そこで、これまでの勉強を、今回の公共政策論で集大成することになっています。それを狙って、この講義を引き受けたのです。

慶應義塾大学、地方自治論第6回目

今日は、慶応大学で地方自治論の講義。
先週提出された、小レポート(79人分)の講評から始めました。今日、5人が遅れて提出してくれました。
公共政策論での講義と同じように、2ページにわたる講評(箇条書き)を配り、口頭で説明しました。こちらの課題は、自治体を選び、首長の政策を取り上げ概要を書くとともに、自分の意見を述べることです。自治体の首長の施政方針演説など、まずは見たことがない学生たちに、関心を持ってもらうことを狙ったのですが。大成功でした。
みんな、さまざまな自治体と政策を選んで、自分の考えを書いてくれました。中には、他の自治体と比べたり、その市長の主張を3年分並べてその進捗を検討した、すばらしいレポートもありました。

学生たちは、レポートを書く機会は多いようです。しかし「講評をしてもらったこと」や「書き方の指導をしてもらったこと」は、ないようです。多くの学生に、喜んでもらえました。じっくりと時間をかけて解説した甲斐がありました。
今日の出席カードには、「先生が指摘した悪いレポートの例に、私のレポートは該当します。次回は、改良して書きます」という自己申告が、いくつも書かれていました。

授業では、5月15日の朝日新聞社説「憲法70年 地方自治を成熟させる」をとりあげ、解説しました。地方自治の現状を良くまとめてあるので、学生に理解してもらうには、良い教材でした。
彼ら彼女らは、革新自治体はもちろん知りませんし、公害対策や福祉、情報公開などで自治体学により先行したことも知りません。
この社説は、少々厳しい見方で書かれていますが、日本の地方自治の良い点は、私が授業で補いましょう。

慶應義塾大学、公共政策論第5回目

今日は、慶応大学法学部で公共政策論の第5回目の授業。
先週提出された、小レポート(49人分)の講評から始めました。地方自治論でも小レポートを課したので、その79人分をあわせて、昨日までに読み終えました。今日、15人が遅れて提出してくれました。
一人一人に返せれば良いのですが、これだけの人数になるとそうも行かず。2ページにわたる講評(箇条書き)を配り、口頭で説明しました。しかし、「このように書いた人がいますが、それは気をつけましょう」という講評は、各人のレポートに添削することとは違った利点があります。

10年前に教えに行っていたときも、このような小レポートを課していたのですが、それらと比較して、今回の学生たちは、非常に出来が良かったです。何より、文章が読みやすかったです。体裁も、ごく少数の学生を除いて守ってくれました。
講評とともに、文章の書き方を指南しました。文章は短く、1文には内容を1つに、段落や見出しの使い方。そして、小説とレポートとは違うこと、結論を先に書く、起承転結は使わないなど。これは、先に教えた「本の速読法」とともに、学生には喜んでもらえたようです。今日の出席カードに、「次回は、注意します」と書いてくれた学生がたくさんいました。
今回の課題の趣旨は、日本の社会問題に関心を持つ、それに関した本を読む、そして自分の考えを書くことです。多くの学生が、その点では及第点でした。このあとも、関心を持った課題を追い続けることで、勉強が深まると思います。

授業は、復興を通して考える「まちのにぎわいの要素」「それについての手法」「行政と企業とNPOの貢献」を説明しました。先週までの授業で、写真などを見て具体・各論をお示ししました。それを素材に、「公共政策」を考えています。抽象論だけでは、面白くないですよね。

慶應義塾大学、公共政策論第4回目

5月10日は、慶応大学で公共政策論の第4回目の授業でした(このページへの掲載が遅れました)。
授業は、「大震災から見た行政と社会」の続き、「街のにぎわいを取り戻すには」です。具体施策を示すとともに、それが理論的にはどのような位置づけになるかを説明しています。

連休中に課した小レポートは、49人から提出がありました。体裁(A4縦置き横書き、活字の大きさ、冒頭に学籍番号・氏名、選んだ本の書名などを書くこと)を詳細に指示したので、ほぼ全員が読みやすい形でできています。
選んだ本は、数人の重複を除けば、様々な分野を選んでいます。レポートの最初に、選んだ本の概要を書き、その後に自らの意見を書くように指示しました。今、その力作を読んでいます。

慶應義塾大学、地方自治論第5回目

今日は、慶応大学で地方自治論の講義。今日も大勢の学生たちが、熱心に話を聞いてくれました。教師にとって、学生たちの真剣なまなざしが、講義の際の一番のご褒美です。
前回の授業で、いくつも的を射た質問をもらっていたので、今日の授業もそれへの回答から始めました。良い質問は、うれしいですね。
私の授業は「通信教育」ではないので、学生たちの反応を確かめつつ、話を進めています。地方自治の知識だけなら、教科書を読めばすみます。生の授業の勝負は、本を読んだことを前提に、それにどれだけの「付加価値」をつけることができるかです。配付資料も、工夫をしています。
今日から、国と地方の役割分担に入りました。実態がどうなっているか、法律の定めはどうなっているか、ここまで進んだ分権の歴史、そしてあるべき姿は・・・。
ここは、自治論の主要テーマの一つです。

連休前に課した小レポートを、提出してもらいました。合計79人が提出してくれました。さて、これをすべて読まなければなりません。レポートは、書く学生も大変ですが、読む教師はもっと負担が大きいです。