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行政-災害復興

いわき市と茨城県の被害

今日は、復興大臣のお供をして、福島県いわき市と茨城県に、行ってきました。
福島県はご承知のように、浜通りの真ん中(双葉郡)が原発で避難していて、沿岸部の南部では、いわき市だけが残っています。原発事故以来、双葉郡からの避難者を、多数受け入れています。いわき市自体も自主避難をしたこともあり、生活必需品が届かなくなって、大変な苦労をされました。一時2万人おられた避難者も、今日で避難所を解消しました。
しかし、市長は、これからも、双葉郡からの避難者のうち、当分地元に帰ることができない人たちを受け入れるとの意向を示されています。また、放射能汚染されたがれきの処理など、たくさんの課題があります。

茨城県は、東北3県の陰に隠れていますが、大きな被害を受けました。住宅被害は17万戸に及んでいます。津波被害は3県ほどではなかったのですが、地震被害が大きいのです。住宅のほか港湾施設の被害、田畑での液状化、風評で観光客が来ないことなどです。
現場に行くたびに、どのような点に悩んでおられるかが分かり、私たちが取り組まなければならない課題の優先順位が分かります。大臣や私たちの仕事の都合で、視察が土日曜になってしまいます。受け入れてくださる地元市町村や関係団体、住民の方には申し訳ないのですが。

復興本部事務局の体制

事務局は、各府省から職員を派遣してもらい、日に日に職員を増やしています。体制(班編制)が一段落したので、ホームページに組織図を載せました。見ていただくとわかるように、総括企画系統、インフラ構築系統、住民支援系統、産業振興系統に、大きく4系統になっています。その中に、班をたくさん置いています。班長は参事官(課長級)で、一人でいくつもの役割を兼ねてもらっています。職員数は、常勤で約130人になっています。

もっとも、私たちの仕事は、前例がなく定型でないことが多いので、手探りの部分も多いです。「分担」は、あって無きの状態です。仕事を片付けてもらってから、分担表を書き換えています(笑い)。
「前例がありません」「それは私の分担ではありません」という台詞が通用しない、「世間で批判される官僚組織とは違う珍しい組織」です。職員はみんな、新しい仕事これまでにない仕事に、積極的に取り組んでくれています。ありがたいです。しかも、仕事が素早い点も。感謝しています。

復興状況視察

昨日18日今日19日と、五百旗頭真復興構想会議議長のお供をして、宮城県と岩手県で、被災地の復興状況を視察してきました。現地では、がれきの片付けや仮設住宅の建設も進み、避難所を解消したところもあります。復旧が本格化し、復興に向けて、復興計画の策定に取り組んでいます。
地理的条件や、被災の状況が違うので、復興計画も町によって異なります。平地の少ない場所では、高台移転が必要です。一方、水産加工業などは、津波が来たら逃げることを前提に、元の場所で再建を計画しているところもあります。地震被害の場合は、その場所での再建が主になりますが、津波の場合は同じ場所に建てると、また被害に遭うのです。かといって、リアス式海岸の場合は、平野は少なく、難しいです。
19日午前は、ちょうど大船渡市で、岩手県沿岸12市町村の会議があったので、私は本隊と別れそこに出席し、現在の国の取組を説明してきました。帰りの新幹線は、地震の影響で遅れました。
移動の間に、防衛大学校長である五百旗頭議長と会話する機会に恵まれ、いろんなことを教えてもらいました。役得ですね。

復興本部では、できる限り地方自治体の要望をお聞きすることを、心がけています。現地に行くと、いろんな意見を聞くことができます。「基本方針」を策定する際も、関係自治体から意見を聞きました。その意見をどのように反映したか。概要をホームページに載せるとともに、各団体には個別に文書で回答しました。聞きっぱなしに、しないようにです。

避難者の数

2週間ごとに調査している「全国の避難者の数」が、まとまりました。8月11日現在で、避難所にいる方は約9千人です。前回調査から約4千人減り、1万人を割りました。着実に減っています。避難所を閉鎖できた市町村もあります。しかし、発災以来5か月が経つのに、まだ1万人近くの方が不自由な生活をしておられるのは、申し訳ないことです。仮設住宅も順次完成しているので、早く避難所を解消するよう、努力します。

縦割りは悪くない

よく、「役所の縦割りはダメだ」と、批判されます。復興に際しても、「一か所ですべてが片付くように、縦割りを無くして欲しい」という意見を頂きます。
しかし、ちょっと、待ってください。組織の縦割りは、悪いことではありません。少し大きな組織になると、必ずその中が、専門分化します。「官僚制(機構)の縦割り」です。経営学の教科書にも、必ず載っています。それは、役所だけでなく、民間企業も、NPOもです。
市町村役場も、県庁も、みんなその中は、縦割りです。医療担当と道路担当は、間違いなく別組織になっています。それを縦割りでなく、一つの組織や一人の職員が担当している例があれば、教えてください。一人の人がすべてに通暁できれば、それは素晴らしいことでしょう。しかし、道路建設も医療保険もすべて分かる人は、そうざらにいません。あらゆる市民のすべての悩みを、それぞれの職員が誰でもお答えする。そんなことをしたら、大混乱になるでしょう。道路には道路の専門家がいて、医療には医療の専門家がいるのです。
新聞社でも、スポーツ担当と政治担当が同じ部門で、一人の記者が担当しているような例があれば、教えてください。

官僚機構の縦割り自体は、悪いことではありません。では、なぜ批判されるのか。批判を受けるのは、相談に行った場合にたらい回しにされることと、担当者がいなくて縦割りの間に落ちてしまうことです。それを防ぐには、すべての課題を受け付ける「窓口」を作ること。そして、そこが責任を持って、担当部局につなぎ、きちんと返事を出すことです。担当部局がないなら、作るか自ら回答することです。
復興本部も、復興に関する相談は、すべて受け付けています。ただし、道路に関することは国土交通省に、医療に関することは厚生労働省に、それぞれ連絡して、そこで解決してもらいます。もし復興本部ですべてを解決しようとしたら、それらの部局と専門家をそろえなければなりません。霞ヶ関が、もう一つ必要になります。もちろん、各府省にお願いするだけでなく、復興本部自体が行わなければならない仕事も、たくさんあります。