カテゴリー別アーカイブ: 行政

行政

銀座三越で、被災地応援販売会

東日本大震災被災地で、昨年10月の台風19号で被害にあった地域の事業者を支援するための販売会を、銀座三越9階銀座テラスで開催します。
台風19号被災地東北事業者応援マーケット」です。
2月23日(日曜日)、24日(祭日)10:00~18:00
出店団体は、次の通り。
・岩手県釜石市 かまいしDMC
・宮城県丸森町 一社)筆甫地区振興連絡協議会
・福島県国見町 株式会社陽と人

民間企業から復興庁に出向してくれている職員たちと先輩たちが、企画してくれたそうです。
ありがとうございます。

空間放射線量の減少

原子力規制委員会が、第一原発周辺の放射線量地図を公表しました。毎年公表しています。どんどん低減しています。
p3を見てもらうと、赤い区域はなくなり、黄土色(19μSv/h以下)の地区が少しと、黄色(9.5μSv/h以下)の地区が残っています。黄緑色(3.8μSv/h以下)は問題ない線量です。

経年変化は、p4とp5を見てください。赤い区域がなくなり、黄色の区域が小さくなっているのが分かります。
福島第一原発から80Km圏内における空間線量率平均は、 平成23年11月から令和元年9月までの間で約78%減少したそうです。
予想を上回る低下で、避難指示解除が進んでいます。

岡田元也・イオン社長。非正規が生んだ消費の抑制

2月13日の朝日新聞オピニオン欄、岡田元也・イオン社長のインタビュー「売り場は消えるのか」に、次のような発言があります。

「所得環境は改善せず、企業も賃金への配分を高めていません。これらは消費を抑制している大きな要因では?」という問に。

「もちろん影響はあります。企業にも責任がある。正規、非正規という区分が生んだ格差は大きいです。正社員、終身雇用という仕組みが柔軟性に欠けるからと非正規雇用が導入されましたが、雇用自体が不安定、かつ賃金も抑えられました。将来を担う若い人たちが安定した生活を送る、という根本的な問題が未解決なままです。

また、消費者の生活スタイルが変わっているのに、社会保障など社会のしくみが変わっていません。1人で子育てをする女性への支援は十分でしょうか。離婚しても養育費を受け取っていない女性も少なくない。欧米に比べても恵まれた社会ではないでしょう。そうなると自分で守るしかない。消費より貯蓄、となるのも当然です。」

大月規義・朝日新聞編集委員、中間貯蔵30年に見る政治的課題

朝日新聞社の月刊誌『ジャーナリズム』2月号に、大月規義・朝日新聞編集委員の「中間貯蔵30年に見るフィクションと矛盾の連鎖」が載っています。2月号は、特集「東日本大震災から9年 教訓を忘れるな 原発と民主社会」です。

大月論文は、放射能汚染による、除染作業と除去土壌の中間貯蔵を取り上げます。
原発被災地での中長期の課題としては、廃炉、帰還、賠償などがあります。それぞれに難しい課題ですが、除染と中間貯蔵を社会的、政治的な角度から取り上げた記事や分析は、多くはありません。

・どうして、世界で初めての除染が行われるようになったか
・どうして、中間貯蔵施設ができたか。
・その施設を受け入れるという「大きな犠牲」を決断した二人の町長と、拒否した町長
・30年後に県外に移して最終処分をするという「フィクション」がもつ意味、など
当初からこの課題に取り組んでいる記者でないと、書けない内容です。

「報道してきた側の自省を込めて9年間を振り返ると、原発事故の特殊性に振り回されてきた。中間貯蔵施設にしろ廃炉・汚染水問題にしろ、事故の被害をより克明にする報道が多かった」
「それはそれとして、従来の方針や計画の実現性のなさと、不可能な場合の対応策について、報道する側としても避難者、県民、国民の目線で再評価すべきときに来ているように思う」とあります。

原子炉の溶解崩落、放射性物質の大気放出という未曾有の事故に対し、当初は「その場しのぎ」の対策で進めたようです。その後は、一日も早い住民の帰還という方針で進めました。
指摘の通り、これまでの政府の方針が良かったのか、それとも他に策があったのか、また今後はどのように進めるべきかは、検討されるべきことです。
批判や評価はもちろん重要ですが、代案は何か、またその決定過程は正しかったのか。そのような視点からの検証です。二度とこのような事故は起こしてはいけませんが、次回とんでもない事故が起きたときに、より良い対応をするためです。
そのような検証は、マスコミ、識者、政治家とともに、官僚の役割だと思うのですが。

原発事故が起きたことの調査は本格的に行われましたが、その後の政府の対応については検証されていないようです。事故後の評価は、「原子炉の後始末」と「敷地外の地域や社会への影響」の2つの分野で行う必要があります。原子炉の後始末は科学技術的観点から、そして地域への影響は政治・社会的観点から行う必要があります。

私が携わった大震災の被災者支援復興の過程において、常に将来の人による検証を念頭に置いていました。「この判断は、認めてもらえるだろうか」と。そのために記録を残し、自分でも文章にして残してきました。「閻魔様の前で胸を張れるか

原発事故の風評を考える、小松理虔さん

2月12日の朝日新聞「原発事故を考える 東京学芸大学入試問題から」。小松理虔さんの発言。
・・・東京電力福島第一原発の事故が起きてから間もなく9年。ニュースでは復興、避難、廃炉、風評などの言葉が数え切れないほど使われてきたが、どれだけの人が身近な課題として感じられているだろう。原発事故の影響に関する入試問題(東京学芸大、2012年度)を題材に、福島県いわき市の地域活動家、小松理虔(りけん)さん(40)に語ってもらった・・・

・・・魚や野菜など福島県産の食べ物を「食べる食べない」の判断の違いもあります。僕が住むいわき市では、お歳暮で県外の親戚に福島県産のものを贈ると「気にされるかも」と思う人もいるでしょう。一方、知り合いの魚屋は県外から注目されていますが「むしろ県内客の売り上げが回復していない」といいます。この9年で福島の内側にいる人が被害者意識を強めて、「どうせ福島のものは受け入れられない」といったトラウマを抱えている、と僕は感じます。

被害者同士が傷つけ合うような状況もあります。避難指示のなかった地域から県外で避難を続ける人たちに対し、「福島を危険だと言って傷つけている」との声が出てくる。一方、政府を批判したいと思うあまり危険を過度にあおったり、再生や復興をネガティブに語ったりする人も。福島の声と言っても多様で、一口には語れない難しさがあります・・・