カテゴリー別アーカイブ: 社会

社会

サイバー攻撃を予防するサービス

サイバー攻撃・サイバー犯罪が問題になっています。情報を盗まれたり、お金を盗られたりします。個人や会社のパソコンが乗っ取られて、パソコンが使えなくなったり、知らないうちに悪事に加担させられたりとかも。
一般人にとって、パソコンやインターネット自体が「便利だけど、仕組みはよくわからない装置」です。世界中と簡単につながる便利さが、危険を伴います。
新しい社会のリスクの一つです。とはいえ、パソコンやスマートフォンなしの生活は、ほぼ考えられません。

では、どのようにしてリスクを防ぎ、損害を減らすか。利用者の教育、プロバイダーなどによる規制と制限、犯罪者の摘発などが考えられます。
しかし、パソコンとインターネットの普及が近年のことであり、また急速に技術が進歩することから、対策は容易ではありません。
私自身が、サイバー攻撃というものを知ったのは、近年のことです。職場で、危険性と対応の研修を毎年受けることで、勉強しています。でも、このような職場は少ないでしょう。学校教育では、どれだけ組み込まれているのでしょうか。

企業が抱えるリスクを予防する、サービスを教えてもらいました。
損保会社が提供する、「サイバーインテリジェンス情報分析サービス」です。
攻撃の兆候がないか、データ漏えいが発生していないか、フィッシングが起きていないか、偽情報でブランドを棄損されていないかなどを、調べてくれるそうです。
犯罪にあってからでは遅い(被害救済はむつかしい。警察に届け出ても対応はむつかしい)ですから、このような予防が効果を持ちます。
これも、企業の(本業による)社会貢献です。

その説明についてる図が、勉強になりました。インターネット空間には、3層のものがあるのですね。
1 グーグルなどで検索可能な「公開空間」。Clear Web。
2 検索はできず、パスワードがないとみることができない「関係者限りの空間」。Deep Web。
3 匿名性が保たれる「見えない空間」。Dark web。ここが犯罪に利用されます。

不正がばれたとき

7月23日の朝日新聞朝刊1面トップは、「品質認証機関が不正 JIS、無資格や手抜き」でした。
国家規格JISや国際規格ISOの認証機関が、不十分な審査で企業に認証を与える不正をしていたとのことです。
認証機関が適正に活動しているかをチェックする公益財団法人「日本適合性認定協会」が見つけたとのこと。そんな仕組みがあるのですね。

詳しくは、記事を読んでいただくとして。興味を引いたのは、次の部分です。
・・・LRQA(問題となっている認証機関)は不正や処分について「お客様との守秘義務の関係上、情報をご提供することは差し控えます」としている・・・

わかりやすい対応ですが。
認証機関にとって、「顧客は契約相手の会社であって、世間や国民はその次」という考えでは、信頼回復は難しいでしょうね。

医師に必要な国語力

7月12日の読売新聞解説欄、山口俊晴・がん研有明病院名誉院長の「がん医療新時代へ」の続きです。先生は、次のようにもおっしゃいます。

・・・医師にとって国語力は必要なんですよ。患者さんの言葉から思いを理解し、治療法を易しく説明する。物理学や統計学より大事だと思うね。
説明と言えば、ぼくが医者になった1970年代前半、患者さんにはがんを告知しなかった。胃がんの人に抗がん剤を点滴し、「肝臓の調子を良くする薬です」とごまかす。告知する方向へと変わったのは、90年代半ばからかな。

今でも、「本人にはがんだと言わないで」と頼む家族はいる。僕はきっぱりと断り、こう説明します。
「がんはあなたの病気ではなく、本人の病気です。私の長年の経験上、告知すれば、たとえ数日間は落ち込んでも、最後には納得します」
告知していないと、ばれないように家族が患者に近寄らなくなるんですよ。こんな時こそ、家族がそばにいてあげないといけないのに。正直に告知して、残された時間を家族とともに大切に使った方が、患者・家族の双方にとって良い―。こう説明すると、今では例外なく家族も納得してくれるようになったね・・・

がん治療の進歩

7月12日の読売新聞解説欄、山口俊晴・がん研有明病院名誉院長の「がん医療新時代へ」が、勉強になりました。先生は、胃がん手術の第一人者です。こんなに進んだのですね。

・・・僕の専門である胃がんに関して言うと、治療法や対策はほぼ確立したね。
日本胃癌学会が2001年、治療ガイドライン(指針)を公開した。これ以降、各大学や病院が独自に行っていた治療が「均てん化」された。治療の質にばらつきがなくなったわけです。
早期がんは内視鏡や腹腔鏡による切除で根治でき、進行がんも抗がん剤の進歩で生存率が高まった。
何よりも、胃がん患者が減ってきた。上下水道の整備などで衛生状態が改善され、ピロリ菌の感染が減ったことが主な原因です。あとは、早期発見のための検診率を高めればいい。15年後の日本では、胃がんはきわめてまれな病気になっているかもしれない。

治りにくいがんは、まだたくさんあるけど、がん治療は確実に進歩している。免疫治療薬の「オプジーボ」を使うと、従来の抗がん剤が効かなかった肺がん患者が劇的に良くなるケースも出てきた・・・

・・・どんな健康的な生活を送っても、がんになる人はなります。
その場合は、「がんは老化」と理解した方がいい。75歳を過ぎてがんになったら、老化だから仕方ないと割り切って、体力や価値観に応じた治療を受ければいい・・・
この項続く

夫の家事と育児時間

7月4日の朝日新聞「育児、ママじゃなきゃダメなの?」に、各国の、6歳未満の子を持つ妻と夫の家事・育児時間が載っています。それによると、

日本:妻7時間34分、夫1時間23分
スウェーデン:妻5時間29分、夫3時間21分
ドイツ:妻6時間11分、夫3時間
アメリカ:妻5時間39分、夫2時間53分
イギリス:妻6時間6分、夫2時間46分
フランス:妻5時間49分、夫2時間30分

日本の夫は、先進各国の半分以下の時間ですね。これは、妻に叱られますわ。
私は子育てに参画しなかったので、発言する資格がありません。日経新聞夕刊コラム「仕事人間の反省