岡本全勝 のすべての投稿

時間を使うか、時間に使われるか

自分に与えられた時間をどのように使うか。人生で難しいことの一つです。
学校では時間割が決まっていて、それに従っておれば良かったです。もちろん、放課後や休日をどのように使うか。ここで、差が出てきます。夏休みの過ごし方も、そうですよね。どうすれば、悔いの残らない時間を過ごすことができるか。

『明るい公務員講座』では、能率よく仕事を仕上げるために、時間の管理と、仕事の管理をお教えしました。時間の管理は、金曜日に来週の予定(時間割)を書き上げること。仕事の管理は、工程表で行うことでした。
来週の時間割を書くことや、工程表を作ることは、「自由な時間」を「強制される時間」に転換することです。見える化によって、自分を追い込む術です。

時間を使いこなすことと、時間に追われることでは、大きな違いがあります。同じ24時間、7日間を使うにしても、その成果において大きな違いがでます。
そして、同じ結果であっても、満足感に違いがあります。時間を使う方は、満足します。時間に使われる方は、楽しくありません。これは、労働・趣味、勉強でも同じです。他人に言われてする作業は、しばしば楽しくありません。

自分で時間割を作り、自分で工程表を作ると、上司から言われた時間割通りに仕事をするより、満足感は上がります。
もちろん、それは自己責任と抱き合わせです。他人に作ってもらた時間割だと、不満を言っておればすみます。自分で作った時間割は、文句を言うなら自分にしかありません。

中小企業施設復旧補助金の成果

東北経済産業局が、「グループ補助金(中小企業等グループ施設等復旧整備補助金)交付先アンケート調査」を発表しました。今回で、8回目です。詳細を見ていただくと、東北4県では、次のような特徴がわかります。

雇用は、雇用人数が震災前を上回りました。59%の事業者が、震災前の水準以上まで回復したと回答しています。
売上は、46%が震災前の水準以上まで回復したと回答。業種別に見ると建設業、運送業が良く、水産・食品加工業、旅館・ホテル業などが遅れています。
売上げが回復していない要因は、「既存顧客の喪失」「従業員の不足」などです。回復した要因は、「新商品・新サービス開発等による新規顧客の確保や既存顧客のつなぎ止め」、「復興特需、その他要因による新規顧客の確保」です。

この補助事業の自己負担分については、5,591事業者のうち5,073事業者が終了しています。残る事業者も、52%が調達済み・調達見込み済みです。
経営課題は、半数以上が「従業員の確保・育成」、「販路の確保・開拓」を挙げています。

夏目漱石の孤独

10月12日の朝日新聞文化欄「いま読む漱石」、奥泉光さんの発言「人と交われぬ孤独が主題」から。

・・・一見明るい『坊っちゃん』だが、奥泉さんは「暗い」という。相手にけしかけられて2階から飛び降り、ナイフで指を切る。「こういう人は困りますよね。他人とコミュニケーションが全く取れない」。生徒にからかわれて激怒するだけ、彼らと仲良くならない。「もし20年後に同窓会があったなら、当時対立していても同じ土俵でやりあった赤シャツと山嵐が仲良くしゃべっているかもしれない。生卵を投げていた坊っちゃんは、その同窓会に呼ばれてすらいないのではないか」

『吾輩は猫である』も奥泉さんが読めば「あの猫ほど孤独なものはいない」。車屋の黒や三毛子は3章以降に消え、その後は人間しか出てこない。「猫は人間の言葉を理解している。しかし人間は猫が言葉を理解していることに気づかない。このコミュニケーション不全はつらい」

漱石が書いていたのは、「コミュニケーションに失敗する人の孤独」だ。現代人にそのまま重なる。「孤独になりたいわけではない。人と交わりたいのにそれができないがゆえに孤独に陥る。深刻な孤独の位相が繰り返し出てくる」・・・

仙谷由人先生

仙谷由人・元衆議院議員、官房長官がお亡くなりになりました。

2011年3月18日、大震災から1週間後の金曜日に「あす朝、総理官邸に出頭するように」と、私に連絡が来ました。翌19日土曜日朝に官邸に行き、仙谷・官房副長官から「被災者支援の事務方の責任者を務めよ」との指示を受けました。「何をするのですか?」と聞いたら、「それを君が考えるのだ」との答えでした。このことは、日経新聞夕刊コラムにも書きました。

官邸の向かいにある内閣府の建物に事務局を構え、現地への物資などの支援と、現地からの要望に答え、さらに何をしなければならないかを考えつつ、被災者支援本部を動かしました。
毎日、先日お亡くなりになった松本龍・災害担当大臣、仙谷副長官、片山善博・総務大臣、平野達男・担当副大臣らと本部会合を持ち、大きな問題を片付けていきました(なお、私の所管は津波被害と被災者支援です。原発事故については、総理官邸で菅総理が指揮を執られました)。
仙谷副長官を始め皆さんが、私に大きな自由度を与えてくださいました。当時は、緊急時、各地の様子も全体像もわからない状態です。一つ一つ政務職にお伺いを立てて、慎重な検討をしている余裕はありませんでした。

政務職が大きな方向を指示して、官僚に任せてくださる。そして、官僚の行動を支援してくださることで、私たちが存分に力を発揮できました。
仙谷副長官自身も、大震災が発生したことで、急きょ、官房副長官に呼ばれました。官房長官時代は「乱暴長官」と呼ばれたこともあったようですが、その力量は大震災の際に発揮されました。
当時のご指導を感謝しつつ、ご冥福をお祈りします。

福島県の魅力度向上

福島県の魅力度が、昨年の34位から27位に上昇しました。
民間の調査会社が行った、都道府県の魅力度を認知度や地域のイメージなどの項目で順位付けする調査です。「地域ブランド調査 2018」(2018 年10月15日、株式会社ブランド総合研究所)。3万人にインターネットで聞いたものです。
大震災と原発事故から7年余り。その影響が、徐々に薄れているのでしょう。事故がなければ、上位に入る県ですから。