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復興交付金第2回目

今日25日に、第2回目の復興交付金交付可能額を発表しました。今回は事業費で約3,200億円。申請額を上回る額を、配分します。一つには、来年度に予定される事業の一部を前倒しで配分すること、もう一つには効果促進事業の一定割合を配分したからです。もちろん、要望の全てを拾ったのではなく、熟度の低いものや他の制度があるものは、今回も対象としていません。
第1回目の配分の際には、いろいろとご批判も頂きましたが、新聞報道によると、宮城県知事は、「想定していなかった額が認められた。百二十点の回答だ」、
「復興庁、復興局が被災地のことを重く受け止め、われわれに寄り添ってくれたと肌で感じた」と、高く評価していただいたようです。

ところで、しばしば忘れられるのですが、被災地の復旧復興は、まずは復旧が先であり、原則です。復旧を上回る部分、それでは対処できない部分を、復興交付金で支援します。ちなみに、復旧には約3兆円の経費をつぎ込みます。

民間から見た行政と官僚

今日は始業前に企業の方と、放課後にはNPOの方と、意見交換をしてきました。というか、外(民間)から見た、復興や官僚のあり方について、ご批判を頂く会でした(笑い)。それぞれ行政と関わりがあり、問題意識を持っておられる方からの「苦言」なので、きついですが、会話が成り立つのでその点では楽でした。
いくつかの指摘について、「それは私の責任ではありません」と言い訳したいところですが、この歳、この立場になると、そうもいかず。変な言い訳をするより、私が思っている「行政の悪い点」「官僚の欠点」を説明しました。
当然、向こうさんの反応は、「じゃあ、全勝さんはその欠点をどう変えるのですか」という突っ込みです。「復興に関しては、今まさに努力中」「官僚制については、時間ができたら論文を書いて、世に問います」としか答えられませんでした。
異業種の方との議論、そして中には初対面の方がおられ、これはいささか緊張する場面でした。どのように説明したら、理解していただけるか。初めての方は、その程度がわからないので。しかし、外からの批判は、勉強になります。

自治大での講義

今日は、自治大学校の「新時代・公共政策コース」で、大震災に対する政府の取組を講義しました(自治大のホームページに、なぜかシラバスが載っていません)。今日は2コマ、140分あったので、じっくりとお話しできると思っていましたが、いざしゃべり出すと、時間が足りないですね。この1年間の思い出や、考えたことが次々と頭に浮かんで。
昨年3月19日に、急きょ官邸に出頭して以来、自治大に行くのは初めてです。忙しくて、後任者への引継ぎもせず、置いてあった私物や資料は職員に運んでもらいましたので。
今日授業を受けた学生さんへ
当時の事情は「消防・防災」、被災者生活支援本部の写真は「被災者支援チームについて」、おわびの仕方は「仕事の仕方」を見てください。

非常時の法制

5月22日の日経新聞経済教室に、佐々木毅先生が「巨大地震と法制。緊急時権限、内閣に委任を」を書いておられました。平常時と非常事態との政府の役割や権限の違い、大災害時の内閣とその下に置く組織のあり方について指摘しておられます。
東日本大震災の際に、地震津波災害を担当した被災者生活支援本部では、法的権限論は問題にすることなく、運用でほぼ対処できました(もちろん、対策のために新規立法や法令改正はたくさんしましたが)。また、内閣の下に置く組織としても、一つのモデルケースを示すことができたと考えています。ただし、原発事故災害については、この外の議論です。

1,700,000番

今日、カウンターが1,700,000番を達成しました。1,600,000番が、昨年11月8日なので、10万人増えるのに半年かかりました。キリ番ではないので、賞品はありません。もっとも、最近は本を書いていないので、賞品にすべきものがありません。