岡本全勝 のすべての投稿

岡本統括官の帰り際に、仕事を持ち込む友の会

先日、「岡本統括官に弁当を食べさせない友の会」の話を書きました(2月22日)。最近新たに、「岡本統括官の帰り際に、仕事を持ち込む友の会」ができたようです。
今日も、20時過ぎに帰ろうとしたら(そんな時間まで、答弁案を見るために残っていたのが、そもそもの間違いでした)、ある職員が「岡本統括官の帰り際に、仕事を持ち込む友の会」です、と言いながら入ってきました。彼は先週も同様に仕事を持ち込んだので、私は「会員は、あんた一人じゃないか」と笑いながら、「応戦」。ところが、それが終わったら次の職員が・・。会員は、2人に増えました。

大震災がもたらした社会の変化

日経新聞3月4日夕刊は、「身近な変化、東日本大震災2年」を書いていました。多くの企業が復興支援に携わりました。それが、会社の役割や働く意識を問い直したという記事です。
・・博報堂生活総合研究所(東京都港区)所長の嶋本達嗣さんは、「東日本大震災は一人ひとりの自立心と連帯感を高めた」と分析する。被災地・被災者のために、自分は何ができるのか。自問自答が繰り返され、何らかのスキルや知恵を身につけて自立しようとする意識が強まった。さらに自分一人ではできることに限りがあり、誰かと連帯する重要性に目が向いたという。「自立心と連帯感の高まりは、仕事や地域との関わり方を問い直すきっかけとなり、日本の社会構造を変える原動力となるかもしれない」と期待する・・

被災地で考えるマイケル・サンデル先生

NHKが2日にわたって、マイケル・サンデル先生と考える震災復興を放送しました。3月2日夜は東北大学で学生や一般の方千人と、3日夕方には日本を代表する社長7人との討論です。見応えがありました。
東北大学では、参加者の「東北人は討論に向いていない」との事前の発言とは全く違い、「白熱教室」でした。自主避難者に支援すべきか、ボランティアである民生委員や消防団員は自らの危険があっても高齢者を救いに行くべきか、復興に際してリーダーシップを優先すべきか住民合意を大切にすべきか。それぞれ難しい問題です。
社長7人との討論も、すばらしかったです。「さすがに、この社長たちは違う」と思わせるものでした。復興に限らず、企業経営は社会との関係でどうあるべきかなど。この方たちが日本の経済と産業を引っ張っていってくだされば、日本は世界の中で復活できるでしょう。
見損なった方は、もったいないことをしましたね。でも、再放送もあり、オンデマンド(有料)もあるとのことです。

「さすが」と思ったのは、先生の問題設定と、話の進め方です。そして、参加者のしっかりとした発言です。放送では、実際の録画を編集してあるのでしょうが。
実は私も、大学などで復興の講演をする際には、「被災地で考えるマイケル・サンデル先生」を、先生に断りもなくやっています。
「100人の避難所に届いた70人分の物資をどう配るか」「避難所で、応援に来たボランティアたちが汗を流している前で、若くて元気な避難者がぶらぶらしている場合」「支援物資として文房具がたくさん送られ、文房具屋さんが商売あがったりになったこと」「ボランティアがお花を配ってくだっさったので、花屋が仕入れたお花が売れなかったこと」「がれきを、岸壁の応急修理に使ってよいか」「ご遺体を埋葬する際に、僧侶の読経を求められた役場職員」など。
発災直後の現場では、哲学や倫理の衝突の他に、法令と緊急対応との衝突事案もありました。復旧に入った段階でも、「哲学の違い」が、現場では出てきます。それぞれ、いま目の前にある課題です。そして、大学教授や国の官僚が答えを出してくれない、あるいは待っていられない課題です。

明治を作った人たちの写真

今日は午前中に、皇居東御苑に行って、三の丸尚蔵館の「明治12年、明治天皇ご下命『人物写真帖』展」を見てきました。それぞれに「立派な顔つき(面構え)」です。
明治12年は1879年、西南戦争が終わったばかりです。西郷隆盛が戦死し、大久保利通も木戸孝允も亡くなっています。これから明治国家を作らなければならない時期です。
勝海舟が、58歳にしては若くハンサムでした。56歳の岩倉具視の方が、老けて見えます。44歳の板垣退助も、若い。ひげがないからですかね。34歳の東郷平八郎、22歳の秋山好古の鋭い顔。
お勧めです。3月10まで。

経済財政運営政策と経済成長政策、その2

2月28日このホームページに、「近年あるいは過去の「経済見通し」閣議決定で、成長戦略が掲げられたのは、今回が初めてではないでしょうか」と書いたら、間違いを指摘されました。
例えば、平成20年1月の閣議決定では、「2 平成20年度の経済財政運営の基本的態度」に次のような項目が並んでいます。「成長力の強化に向けて」「地方の自立と再生に向けて」「安心と信頼できる財政、社会保障、行政の構築に向けて」。
また、平成19年1月の閣議決定でも、成長、再チャレンジ、行財政システム改革が並んでいます。当時は、経済財政諮問会議が「骨太の方針」などで経済成長や構造改革を議論していました。それが、これらの「経済見通し」閣議決定の背景にあります。