レジリエンス2

レジリエンス」の続きです。

レジリエンスは、簡単に言うと、悲しいことやつらいことを受けた際の、精神的回復力です。
それは、個人差があります。同じような悲しい出来事でも、乗り越える人と超えられない人がいます。
『レジリエンス こころの回復とはなにか』には、ガラス製の人形、鋼鉄製の人形、プラスチック製の人形のたとえが出てきます(p32)。ハンマーの一撃を加えると、ガラス製は砕け散り、鋼鉄製は壊れず、プラスチック製は消えない傷がつきます。もっともこのたとえは、提唱者が撤回しているようです。
ガラス製のボール、プラスチック製のボール、ゴム製のボールにたとえてはどうでしょうか。叩くと、ガラス製は壊れ、プラスチック製は傷がつきますが、ゴム製はへこんでも元に戻ります。

レジリエンスは成長とともに、強くなります。精神的負荷が適当にかかり、それを順次克服していくと、精神的に強くなります。苦しいことや失敗を乗り越え、成長していくことです。先ほどのボールのたとえは、使えませんね。
これは、肉体的能力と同じでしょう。子供が運動をして、体力や走る力を向上させます。この際に負荷を掛けずにいると、強くなりません。かといって、無理をすると筋肉を痛めます。これを精神力に当てはめて理解するのが、わかりやすいでしょう。
実社会では、子供に筋肉を痛めるほどの肉体的負荷を掛けることは、少ないでしょう。ところが、精神的には、虐待、親の離婚、いじめなど、とてもきつい負荷がかかることもあります。それを、社会として、どのように救っていくか。

インターネットで調べて、久世浩司著『マンガでやさしくわかるレジリエンス』(2015年、日本能率協会マネジメントセンター)を読みました。これはわかりやすかったです。