霞が関の働き方改革

5月25日の日経新聞夕刊「政界Zoom」は、「霞が関も働き方改革」でした。しばらく前に、記者さんと雑談していた際に、「日本の3大ブラック職場は、過労死が出た電通のほか、霞が関、新聞記者だ」という、笑えない冗談が出ました。それほど、霞が関と記者の長時間労働、夜間労働は有名です。記事は、最近の変化について書いています。お読みください。

私も、近年の変化を感じています。
私の駆け出しの頃は、時期によっては職場に泊まり込むことも仕方ない(当然だ)という意識の職員もいました。はい、私もそうでした(参照、日経新聞夕刊コラム3月1日「仕事人間の反省」)。自分の経験に懲りて、課長になってからは、極力職員早く帰宅させるように心がけましたが。時期によっては、そうもいきませんでした。
また、かつては年休を取ることは、後ろめたかったですが。今は産休・育休を含めて、休みを取ることを、上司が推奨しています。職員の意識も、職場の慣行も、大きく変わってきました。普通の職場になりつつある、ということです。
上司の考え方、仕事の仕方(指示の出し方)によって、まだまだ残業は減らせると思います。拙著『明るい公務員講座 仕事の達人編』を参考にしてください。もっとも、国会待機などは、職場での工夫には限界がありますが。

ところで、記事にも書かれていますが、国家公務員には労働基準法が適用されず、今回の働き方改革法案からも除外されているようです。かつては、国家公務員は民間労働者とは違う「身分」という意識があったのでしょう。今やそれは、過去のものとなりつつあります。
機能ごとに、民間労働者と違う規制をすべきかどうか。それを見直して、法令による規制を行うべきでしょう。政治的行為の禁止、倫理法は公務員だけに適用されても、労働時間を民間労働者と別扱いする理由はないと思います。