危機対応、マニュアルを作っても。

3月27日の日経新聞の法務欄は、「DeNA問題、法令順守迫る」でした。いわゆる「まとめサイト」が、出典不明や根拠のない記事、著作権侵害の記事のコピーを載せていた問題です。詳しくは本文を読んでいただくとして。ここでは、問題が起きた際の対処について、上沼紫野弁護士の発言から。
・・・DeNAがトラブルを広げてしまったのは、問題を初期段階で見つけ、対処する体制が整っていなかったためだ。第三者委員会の報告書を読むと、部門間、現場と管理者などの間で意思疎通ができていなかったことが分かる。マニュアルを作っても、内容が適切か、正しく運用されているかをチェックする体制ができていなかった。
法的責任を避けることだけを重視してモラルが低下したことが、確認の甘さにつながり、著作権法や医療関係の法律に触れる事態を招いた。企業が挑戦することは悪いとはいえないが、行為の結果を背負うのは企業自身だ。挑戦はリスク管理と両輪で行わなければならない・・・