復興計画の見直し

8月13日の毎日新聞に、「閖上再建計画かさ上げ32ヘクタール、認可申請へ」という記事が出ていました。宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区の再建計画について、市がかさ上げ面積の見直しをしている、という内容です。
この地区(120ヘクタール)は平野で、津波で大きな被害を受けました。市が、住民の意向を聞き、当初の計画を縮小するのです。最初70ヘクタールだったものを、45ヘクタールに、さらに今回32ヘクタールに縮小します。
名取市に限らず、他の地区でも、見直しが行われています。当初は、急いで計画を造りました。その後、住民の意向や人口の見込みなどによって、見直しているのです。これについては、かつて復興推進委員会でも、取り上げられました。「当初の計画にこだわることなく、現実的に見直すべきである。役人はとかく一度できた計画にこだわり、見直し特に縮小は嫌がるが、そうならないように」とです。
大きな街を作っても、人が住まないと、住む人も快適ではありません。もちろん、多額の国民の税金を投入するのですから、ムダを造る余裕はありません。

復興推進委員会 平成24年度審議報告(平成25年2月)p14
3 今後の課題と提案、(2)地域づくり・住宅再建の早期実現
・・復興計画の柔軟な見直しと、それに伴う各種事業スケジュールの見直しを必要に応じて行うことができるようにすべきである。例えば、住民と行政との間におけるキャッチボールがうまく実施されていないため、必ずしも被災者の意見が反映されず、また、実施が困難な事業スケジュールや規模が設定されているケースもあり得る。このような場合について、状況に応じて「手戻り」を含め復興計画の柔軟な見直しができるよう、手続や手順の簡素化などを検討することも課題である・・