農業政策の反省

11月25日の朝日新聞オピニオン欄、松下忠洋経済産業副大臣の「市場自由化と農業、国際化意識した改革急務」から。
・・私は国民新党に所属しているが、かつては自民党農林族として農産物自由化反対の旗振り役を担ってきた。1993年にはガットのウルグアイ・ラウンド交渉でのコメ自由化案に反対して国会前で座り込み、ガット本部前でも韓国の国会議員と共闘して自由化反対を叫んだ。だが、こうした主張が結果的に国内農業の体力を落としてしまったことを痛切に反省している。
米作農家保護のため、94~2000年に投入されたウルグアイ・ラウンド対策事業費は6兆円。主な内訳を見ると、農業農村整備事業費(灌漑施設、農道空港など)3兆1750億円、農業構造改善事業費など(加工出荷施設、温泉施設など)1兆2050億円ーで、約7割は公共事業、施設整備に消えた。受益者の中心は農家や農業よりも建設業者だったことになる。
この間、農家1戸当たりの農業所得は年159万円から108万円に減り、食料自給率も約3%下落した。何のための6兆円だったのか。農家を直接支援して生産額と販売価格の差額を補填し、集落営農の推進や後継者育成策に回すべきだった・・
就農者の平均年齢は66歳。このままでは10年後に担い手がいなくなる・・
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