企業の外の複線化と内での複線化

27日の朝日新聞生活欄「働く」に、興味深い記事が載っていました。「降格されても再挑戦」という題で、営業成績が低いと、店長から平社員に降格される会社の話です。ただし、半年過ぎると、いくらでも再チャレンジできるのです。私がこの記事を読んで興味深いと言ったのは、次のようなことを考えたからです。
私は、再チャレンジというと、一度会社を辞めても、もう一度勤めることができる場合を、典型例と考えていました。それはそれで、正しいと思います。しかし、このように会社を移るような複線型社会と同様に、会社内でも「複線型人事昇進」が必要なのではないか、ということです。一度課長になったら補佐には戻らないといった仕組みだと、期待されただけの仕事ができない人は、本人も困るし、会社の方も困ります。閑職で「処遇」するか、辞めてもらうかです。皆さんの職場にも、そのような例があるのではありませんか。
相撲では、成績によって地位が上下します。横綱になったら、辞めるしかありませんが。学校では、教頭・校長の降格制度ができています。職場でも、そういうことが珍しくなくならないと、社会全体の複線化は実現しないのかもしれません。