道州制

地方制度調査会(総理の諮問機関)が、道州制の議論を進めています。また、自民党では北海道での道州特区を議論しています。各紙が報道していますが、17日の朝日新聞松田京平記者の解説が、よくまとまっていました。その見出しは、「権限移譲、霞ヶ関の壁」「北海道特区に各省反発」です。
今回議論されている道州制は、都道府県の合併でなく、国や国の出先機関の仕事を道州に移管することを主な内容としています。そして国は、地方ができないことに特化するのです。市町村合併が進み、県の合併と国からの権限移譲を進める条件が整いました。
もっとも、対象となる各省は、大反対をするでしょう。すでに北海道開発局は、北海道特区に対し反対を表明しています。でも、北海道開発局って、本州・四国・九州では県がやっている仕事を、国の出先がやっているのですよね。道庁に移譲できない理屈を述べることは難しいでしょう。
仕事がなくなる組織が改革に反対するのは、さほど驚くことではありません。「反対するな」という方が無理です。まな板の上の鯉に、「あんた切ってほしいか」と聞いているようなものです。誰か第三者が、決めるしかありません。それは政府であり、国会です。
民間企業では競争が淘汰してくれますが、行政組織は「声が大きいと」温存されます。近年、いやというほど見てきましたよね。官僚が、国民の利益より、自分たちの利益を優先することは。